あくびのくらし

1人称じゃない、毎日のくらし
<< June 2017 | 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 >>
 
SPONSORED LINKS
CATEGORIES
RECENT COMMENT
名言集
ブログ村
ブログランキング・にほんブログ村へ
マタニティ操体
マタニティ操体
細川 雅美編著 / 稲田 稔編著
東方出版 (2007.2)
通常24時間以内に発送します。
いつでも里親募集中
MOBILE
qrcode
PROFILE
無料ブログ作成サービス JUGEM
 
スポンサーサイト

一定期間更新がないため広告を表示しています

- | | - | - | pookmark
 愛していたものがあった、と感じるのは怖ろしく、そして小さな自分であることを感じさせる。
 
 私はアーケイドをアテもなく歩いていた。母の日の前。百貨店の前に立ち並ぶ花屋の群れ、つい立ち止まる。
 ある企業が開発した「紫のカーネイション」あまりに美しく見惚れていると、4日前に旅行した彼女のことが浮かんだ。
 旅行前、私は彼女と旅行するのに一抹かの不安を覚えていた。私と違い、他の知人らは「いいわね、楽しんできて」と無責任だと思える言葉を吐いた。私は小さくその人たちを呪った。
 よいですか。私は自分の原点を作りえた、彼女のやり方を知ってしまったんだ。そんな人と3年近く追い出されたに近い共同生活を破棄され、ずっと私は1人で孤独を耐えるかのよう生きてきたのよ。
 楽しい旅行でなんか、あるはずはない。終わった瞬間、私は心底疲れ、二度と一緒に旅行なんかしたくない、とののしるであろう。

 旅行は彼女の叫びから始まった。私が乗る電車を誤り、時間を遅れさせたことが原因だ。
「どこにいるの!?時間は大丈夫なの!?」
 私はしたうちした。やっぱりか。これは私の人生へのトレーニングだ。私はここでも通常通り、呼吸し、自律神経を平静に保ち、頬骨に笑顔を浮かばせないといけない。
 旅行地は私が長い間親しみ、私が日本でもっとも愛しているところだ。季節は春の訪れの時期で、鳥は歌い、木は成長の時を迎え、風は優しく凪っている。友人らも私と彼女の来訪をねぎらい、暖かかった。
 いつものとおり、私はこの地に訪れた事を感謝した。そして、自然の畏敬によって与えられるたやすく小さいけれど愛すべき衝動的な感動を味わっていた。しかし今回、それは自分ひとりのものではなかった。
 私が染み入っているものを共有している人が横にいた。3日間、ずっと私の横にいた。私は経験したもの、そして今回初めて知ったもの、それに同じように、いや全く同じであろう、溢れ出る感情の揺らぎを共にしていた。
 心の同胞はすぐ横にいた。
 終わりのとき、3日間が過ぎるのは早く、旅の疲れも感じたが、私は満たされ、又このような時間を与えられることを祈った。

 母の日の花は売られる事を待つに過ぎない。しかし活き活きとあの3日間を映し出してくれた。
 出来る事なら「ブルーベリー」か「さくらんぼ」を彼女に届けたかった。発送対象でなかったのと、3日間すっかり散財してしまったので叶わなかったのだけれど。
amor | 23:30 | - | - | pookmark
スポンサーサイト
- | 23:30 | - | - | pookmark